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ドットエイト机上研究所

標準治療で試してきた薬について(随時更新)

大規模な臨床試験によって科学的に治療効果が示され、かつ安全性が許容された「王道のがん治療」を「標準治療」と言います。
標準治療という単語を見ると、「実はもっと優れた治療があるのでは?」と誤解する方も多いような気がしますが、一般的あるいは平均的な医療などではなく、「現在利用できる最良の治療であることが示され、ある状態の一般的な患者さんに行われることが推奨される治療(国立がん研究センターがん対策情報センターより)」のことを、標準治療と言います。

2022年6月にステージ4の大腸がん(「直腸がん」は大腸がんの一種ですのでここでは「大腸がん」で統一します)が分かってから、さまざまな標準治療を行ってきましたが、ここでは私が実際に行った標準治療について、備忘録を兼ねて紹介していきます。


(現在、過去の治療内容について書き起こしている段階です。2023年11月末からの情報を記載しております)

フェスゴ

大腸がんの腫瘍組織遺伝子パネル検査により、私は比較的珍しいHER2陽性大腸がんであると診断されました。
2023年11月22日には、HER2陽性の大腸がん治療薬として「フェスゴ配合皮下注」が国内販売され、早速試してみました。

点滴静注では30分から60分ほど時間をかけるのですが、この配合皮下注製剤は、5分~8分で投与可能と、非常に短時間での投与が可能。また、副作用も点滴静注より現れにくいそうで、患者的にはかなりうれしい抗がん剤でした。
患者的には「時間が短い」と非常にうれしい治療薬でしたが、注射してくださる医師からすると時間をかけて注射しなければならないため、非常に苦労を掛けていたという印象です。
太ももに注射するのですが、針を刺した瞬間の痛みはほとんどないものの(私はもともと先端恐怖症)、太ももの皮膚に近い側に注射するのでそれがめちゃくちゃ痛い。「うぅ」「あぁ」と情けない声をあげながら耐える注射でした。

効果も期待したのですが、残念ながら期待した効果が見られず、治療は終了したのでした。

フェスゴとは?|フェスゴ 大腸がん|中外製薬 (chugai-pharm.jp)
フェスゴ配合皮下注(ペルツズマブ/トラスツズマブ)の作用機序【乳がん/大腸がん】 – 新薬情報オンライン (passmed.co.jp)
2022年03月28日|パージェタとハーセプチンの併用療法、HER2陽性大腸がんに対する適応追加の承認を取得|ニュースリリース|中外製薬 (chugai-pharm.co.jp)
kenkai20220922.pdf (pathology.or.jp)
HER2遺伝子増幅の治癒切除不能難治性進行・再発大腸癌にトラスツズマブとペルツズマブの併用が有効:がんナビ (nikkeibp.co.jp)
HER2陽性大腸がんに対する抗HER2抗体併用療法の有効性を確認|国立がん研究センター (ncc.go.jp)

ふたたびmFOLFX6(フォルフォックス)療法へ

遺伝子パネル検査の結果を待っているところなのですが、標準治療を一通り試した状態になったので、2024年3月12日より比較的長期にわたって効果が見られたmFOLFX6(フォルフォックス)療法に戻りました。

CVポートは2022年8月2日の誕生日に、今後の治療を楽に進めるための誕生日プレゼントとして導入したもの(偶然この日しか手術可能日が開いてなかっただけともいう)だったものの、この半年強はCVポートとインフュージョンポンプを使用しない治療をしてきました。そんな日々も終了し、楽に点滴できるパートナーであるCVポートに頼りまくりの治療を再開します。宜しく!