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ドットエイト机上研究所

永久的ストーマと身体障障害者手帳の交付について

親戚などで、脳血管障害によるマヒや心臓の手術など、病気をきっかけに「身体障害者手帳の交付を受けている人」というのは案外多い気がしております。
私は、2022年7月に永久的ストーマを造設し、2022年9月に身体障害者手帳の交付を受けております。

身体障害者手帳の障害認定を受けるためには、治療等から一定期間経過後の安定した時期を待って「障害が固定した後に」認定を受ける必要があります。
症状が安定するまで半年待ち、そこから診断書を作成してもらい、申請を行うと、それこそ「年単位」の時間がかかってしまうこともあるようです。そんな状況を知っていて、「身体障害者手帳の交付には相当な時間がかかる」と思い込んでいる方も案外多いのではないかと思う(そんな話を結構聞く)のですが、永久的ストーマの場合は、まずは症状の固定は「手術直後」と思ってもらって構わないようです。(正しくは、診断書を書いて下さる医師に相談・確認することが必要です)

基本的に、診断書を書いていただくためには「診断書を書ける医師」に症状を確認してもらう必要があります。
私の場合、永久的ストーマを造設した病院で診断書を書いていただいたのですが、特に診察で症状を確認していただくことなく、診断書を書いていただきました。
手術を実際に担当してくださった医師と、診断書を書いてくださった医師は異なったのは確かなのですが、手術のために寝ている間に診断書を書いてくださった医師が手術室にいたのかもしれませんので、詳細な経緯については紹介することができません。
ただ、この辺は一時的ストーマと永久的ストーマで大きく異なるようですし、他の理由で診断書を書いていただくのと永久的ストーマで診断書を書いていただく場合でも、大きく異なるのは確かであるようです。そのため、親戚など過去の経験則で思い込みをして時間を空けるのではなく、早めに病院に相談したほうが良いと思います。

私の場合は、入院中に診断書を作成していただき、退院直後に市役所を訪問。
そのため、退院からわずか1か月ほどで身体障害者手帳の交付を受けることができました。


ところで、身体障害者手帳については、なぜか悪い印象を持っている人も多い気がします(あくまで個人的印象です)が、直腸機能障害の場合は、「永久的ストーマになっていますよ」ということを知られてしまう以外のデメリットは無いと思っております。
といいますか、手帳云々にかかわらず、ストーマああることは仕事や生活をしていくうえでどうしても説明が必要です。そのため、デメリットはまずない気がしております。

2024年3月には、ハローワークで仕事を探すことが必要になったのですが、障害者雇用の枠でも仕事を探しはじめました。
障害者雇用と言っても、「普通サイズのトイレ」という今では当たり前の設備さえ準備していただければよいだけですので、仕事を探すうえでは特にデメリットがありません。
実際のところ、この執筆段階ではまだ探し始めたばかりなのですが、企業側にも「特に設備の準備が必要ない」ことはすぐにご理解いただけることから、仕事探しでもデメリットを感じていません。
(実は並行して、一般の在宅勤務の仕事も見ておりますが、その場合にもデメリットにはなっていません)
業種によっては、デメリットや制約になるのは間違いないのですが、IT企業を中心に探している私の場合は、現在のところ全くデメリットを感じないというのが、正直なところです。


デリケートな話題ですし、人によっては「知られたくない」と思うような情報であることも理解していますが、オンライン上でも一般的な情報しか見つけられず経験談がほぼ見つからなかったため、今回はこの話題を取り上げてみました。

この情報が、同じ悩みを抱えることになった方のヒントにでもなれば幸いです。